AWSの基礎を学ぼう「Wavelength」の感想
October 26, 2021
AWS Wavelengthの概要
まずは公式から。
AWS Wavelength は、モバイルエッジコンピューティングアプリケーション用に最適化された AWS インフラストラクチャです。
重要なのは事業対象がKDDI社のみであること。なので、スマホアプリのように色んな会社が使うようなものには大した意味をなさず、使い方は限定的になるとのこと。
AWS Wavelength
速度について
低遅延を目指すことを目的にしていますが、Outpostsと同様にAWSクラウドを母艦とするサービスです。
KDDIさんのページによれば「誤差は」2msほど(決して2msの通信の往復を可能にするというわけではないです)。
通常の通信は50msほどらしく、Wavelengthなら数msまで抑えられるとのことです。ただし、地域にもよるので場所によってはもうちょい遅延が発生するそうです。
低遅延を目的にする意味ではOutposts,Local Zonesと仲間ですね。
(余談ですが日本の国土の広さやインフラ設備を考えるとLocal Zonesは多分日本には来ないみたいですね)
Wavelength Zoneの場所
東京と大阪の2箇所にあるとのことですが、大阪RJにあるわけではなく、あくまで東京RJの一部が大阪にあるということらしいです。
Wavelength Zoneにデプロイするにあたって
AWSクラウドと異なり、リソースが潤沢にあるわけではないので、申込みが必要とのこと。昔はその後に厳し目の審査があったのですが、今はないみたいなので、一般人でも使えるみたいですね(必要なのかはべつにして・・・)
「あれこれに使うのに低遅延である必要があるから・・・」みたいなNWの要件ありきで使うサービスというのが特徴なので、「そうだ、Wavelengthを使おう」って話にはならないですね。
EC2等の価格は通常のサービスよりも高めに設定されているので、料金形態は注意が必要です。詳細は下記のリージョンで「アジアパシフィック(KDDI)」を選択すれば出てきます。
Amazon EC2 オンデマンド料金
Wavelengthの用途
- VRゲーム等
リアルタイムでの対戦のようなものに使えるとのこと。
そんなの身近にあるかなって思いましたが、某アニメに出てきたこれがまさにそうじゃないですか()
- コンテンツ配信
ライブ映像の配信とかは現状ではTwitter等SNSの方がはやく結果を知ってしまうという事態になっていますが、現地の配信をWavelengthで取り込んでからインターネットに流すことで今よりも低遅延での配信ができるとのことです。 - 等機械学習
AWSではGreengrassというサービスをすでにもっているのですが、それでは要件的に足りなさそうという用途とかだそうです。よりリアルタイムでの機械学習を使用するとかそういうことらしいです。 - 自動運転
曰く「夢」とのこと・・・。5Gはカバー範囲が狭く、KDDI社だけの現状では厳しいそうです。
まとめ:用途が限定されるけど
これから必要になってくるのと、日本中に広まらないと出来ないこともまだまだなんだなって理解しました。
まったく意味ないけど申請して使ってみようかな。