AWSの基礎を学ぼう「Outposts」の感想
October 18, 2021
アウトプットをしよう
毎回亀田さんの勉強会では聞いてるだけになっていますが、せっかくだからアウトプットを再開していこうと思います。
Outpostsとは
ざっくりいうとデータセンターなどにAWSが用意したラックを直置きするというものです。これによって低レイテンシのアクセスができるようになります。
クラウドには向き不向きがあり、NWの遅延で困るようなもの(例では工場のシステムなどを上げていました)に対して効果を発揮します。
どなたがが「飛び地」と表現しておりましたね。
似たようなものとして(いとこ?)Wavelengthもありますが、それは次回とのこと。
AWS Outposts
ラックと中身・セキュリティについて
ラックは42Uラックという標準のものだそうですが、たしかに見たことあるものですね。
発注をするとAWSのチームがデータセンターに設置しにくるのですが、あくまでAWSの管理なので、顧客側では一切何も出来ないとのこと。
ただ顧客側は電源やNW,空調設備などデータセンターの準備に必要なものを用意する必要があります。聞き覚えがあるなあ
ハードウェアは改ざんできないようになっており、無理にこじ開けようとするとデータを壊すようにしているようです。バンクシーの絵みたいって感想でしたね()
クレジットカードでも採用されている「耐タンパー性」というものだそうです。
導入までの流れ
- 事前に構成を決めて発注
- AWSが配送と設置を行う
- ローカルでAWSリソースを起動し、実行
某県の〇〇運輸からみたいなこと言ってたのはどこだっけ・・・。ちょっと忘れました。
余談ですが、AWSの人間でもデータセンターの詳しい場所は不明だそうです。どっかにリークされてたけど
用途
ローカルでデータ処理を行う、オンプレのデータ等を含む低レイテンシでの処理を要求される場所で活躍するようです。
後述しますが、AWSクラウドにバックアップを取ることは必須要件です。
気をつけるべきこと
- 構成はあらかじめ決めておく必要がある
質問させてもらったのですが、HWの拡張も申請後にAWSの人間が来て作業をするということです。半オーダーメイドですが、クラウド特有のスケーラビリティはやはり難しいようです。
ALBも使えますが、通常のALBはAZにまたがって使用することで耐障害性があがりますが、1つのサブネットでしか使用できないため、負荷分散のみでしか効果が期待できないです。
他にもEC2のタイプは予め指定するなど、オンプレミスの導入にかなり近いという印象です。 - AWSへのNW接続
S3等耐久性が通常のものよりも落ちるため、AWSリージョンに対してバックアップは必須とのことです。そのためにはNWが引かれている必要があるのですが、通信やセキュリティを考えてもDirect Connectを使うのが良さそうです。というか他に使うケースはない気がします。
Outpostsの設置場所は各データセンターの耐障害性に依存するので、場所によってはかなり不安なことになるなあと感じました。 - エンタープライズサポート契約が必要
Outpostsに異常があったときに担当者がアサインされて来るためにはエンタープライズ契約(24/365サポート)が必要とのこと。
まとめ:お近くにAWSを、とはいかなさそうですね
てっきりAWSの出張所みたいな感覚でいたのですが、思っているよりも用途は限定されることがわかりました。
Dynamo DB + Lambdaの構成は出来ないようですし、結局NWで接続しないとバックアップの保証はないです。
レイテンシを限界の限り低くするという用途がそもそもの目的なので、使用するケースは限られそうですが、逆に言えば他クラウドでは実現できないような低レイテンシを実現できるツールですね。
データセンターの業務を知っているだけに、身近じゃないのに身近に感じるサービスでした。