恋するストレージサービス -写真の保管-:Microsoft Azure Storage Archive編
August 20, 2020
パブリッククラウドのアーカイブで写真を保管するの第二弾はMicrosoft Azureです。
実際に操作してみるとAWSとは違った特徴が出てきて面白かったです。
Azure Archive Storageとは
Microsoftが提供するAzureのStorageになります。
AzureはStorageの使用頻度に合わせてHot, Cool, Archiveの3種類が提供されています。
色々ありますが、Amazon S3との比較なのでストレージタイプはBLOBで固定します。
ホットは頻繁にアクセスを行う、クールは30日以上保管する、アーカイブは180日以上というように書かれています。
一方で冗長性を以下のどれかから選択することが出来ます。
- ローカル冗長ストレージ (LRS) →持続性が99.999999999%。1つのデータセンターで3回のコピーを作成。
- ゾーン冗長ストレージ (ZRS) →持続性が99.9999999999%。複数のデータセンターで管理をします
- geo冗長ストレージ(GRS) →持続性が99.99999999999999%。別のリージョンでも3回コピーされる。
- geoゾーン冗長ストレージ(GZRS) →GRSではプライマリのデータセンターに3つのコピーを取りますが(LRSと同じ)、 GZRSでは3つのデータセンターに1つずつコピーを取る方式(ZRSと同じ)です。 セカンダリはどちらもLRSと同じです。
1つのセンターに保存するのに、3つのAzに保存するS3と同じ耐久性ってなんだろう。 一応S3 one zoneも同じ耐久性を保証していますが、この辺の差をどうやって出せるんでしょうね。
料金形態
AWSと同じく、日本と最安のリージョンで比較します。 日本の東日本・西日本リージョンでの値段はこうなります。
- ホット:2.24円/GB(最初の50TBのみ)
- クール:1.68円/GB
- アーカイブ:0.224円/GB
2TB使うと想定するとそれぞれ4480円、3360円、448円ほどになります。
料金は一番安いのが米国西部2・米国中北部・米国東部です
- ホット:2.0608円/GB(最初の50TBのみ)
- クール:1.12円/GB
- アーカイブ:0.11088円/GB
同じく2TB使うと想定するとそれぞれ4121円、2240円、221円ほどになります。 ちなみに最安の値段は0.00099ドル/GBとAWS Glacier Archiveと同じ値段になりますが、 ホットの値段はAmazon S3標準よりも安いんですね。
絶対になくしたくないようにGZRSでクールにすると2.52円/GBと倍になります。
ハンズオン
ストレージアカウントの作成
まずはじめにポータル画面からストレージアカウントを作成します。
Azureサービスに表示されていますが、なければ検索画面から検索して選択を押します。
この段階ではストレージアカウントが存在していませんので、新規作成をします。
作成を押すとこの画面に飛びます。リソースグループもないので新規作成をします。
アカウントの場所は一番安い米国西部2を選択しましたが、 他でも問題ないですん。
アカウント名は大文字と記号が使用不可、一意のものになるように名前をつけます。
パフォーマンスは標準、レプリケーションは一番安いLRS、アクセス頻度はクールにします。
アカウント作成後、画面のように表示されます。ここからでもいいのですが、Explorerで開くを押して、Storage Explorer画面に遷移させます。
Storage Explorerで保存
画面からBLOBコンテナを選択して、右クリックでコンテナの作成を押します。コンテナ作成後はアップロード選択ができるようになるので他と同じ用にアップロードして終わりです。
この段階ではアカウントで作成したクールの状態でしか保存されていないので、アーカイブに変更します。
アクセス層の変更
この画面に表示されているBLOBを選択し、プロパティを選びます。
そこからアクセス層を選択するとホット・クール・アーカイブを選択できるので、アーカイブを選んで保存すると無事にアーカイブで保存されます。
一度保存したBLOBファイルのアクセス層を後から変更できるのは大きいですね。
まとめ:絶対になくしたくないならAzureがありかも
最安値はAWSと同じですが、課金をすればAWS以上に耐久性の高い保管が可能になるのが面白いですね。 Storageアカウントを作成したり、コンテナに入れたりとGUI上での操作はAWSのほうが楽かなーという印象でした。
最後はGCPを取り上げます。